鼠径ヘルニアの手術

旧ブログ「海外移住のススメ〜ドイツ篇〜」やこのブログでも度々書いてきたように筆者は病み上がりである。(上がりきっていない。) 病名は鼠径ヘルニア。俗にいうと「脱腸」という不名誉な感じの名前の病気である。 腹膜から臓器がはみ出てしまい、それが痛みを伴う。 しかしこれを患っている人は案外多いらしく特に男性に顕著であるという。女性も稀にいるとのこと。

筆者はおそらく生まれつきこの症状を患っており、はじめて意識したのは小学校低学年くらい。 痛みは無かったが下腹部にポッコリと膨らみが出来ていて指で押さえると戻る、という感じであった。 近年までこの調子であったのだが最近では押しても戻らなかったり、動くと痛かったりという具合であったので手術に踏み切った。

インターネットなどで調べると日帰り入院などを行っている病院もあり、大した手術ではないのだな、と愚かにも軽んじた。

病院、そして手術へ

とりあえず具合を見てもらおうという感じではなく、始めから手術をするつもりで行ったので話はスムーズに進んだ。 一週間後入院。 筆者はこれがはじめての入院でありにわかにお泊まり気分となった。 つくづく愚かである。

午後から入院し夕食も普通に摂って食後に下剤を服用。就寝。 翌朝点滴を開始し、座薬によるトドメの下剤。危うく麗しい看護師さんに座薬を打たれそうになったが自分でやると志願。 腸内を空にしていざ手術室へ。 手術台に仰向けになると容赦なく全裸に。(タオルはかかっている。) 当たり前だが色気も何も無くすぽーんと産まれたままの姿にされると不思議と「もうどうにでもしてくれ。」という気分になる。 そして剃毛される。半刈り。

横向きになり背中(脊髄)に麻酔を打つ。痛い。 再び仰向けとなりジワジワと麻酔が効いてくるのを待つ間、看護師さん達と全裸である事も忘れて談笑。 手術室に映し出されたレントゲン写真を一同に褒められる。背骨がずいぶん真っ直ぐらしい。 筆者をリラックスさせようとしてくれているのだな、と嬉しく思ったが元々そう言う人達かもしれなかった。 麻酔の効き目をチェック。

外科医「今、思いっきりつねってるんだけどどう?」

(なぬっ!)と思ったが触られている事すらわからなかった。 そしてもう感触すら無いまま腹は裂かれ手術は順調に進んでいった。 ひとつ気がかりであったのは手術室にショパンの「別れの曲」がうっすらと流れていた事である。

40分ほどすると「終わりました。」と言われ手術台からベルトコンベアーのような機械でストレッチャーに移される。 出荷されるマグロの気分。

術後

術後は8時間程安静。 しかし麻酔が切れないとまんじりとも動けないのでひたすら眠るだけである。 翌朝。トイレに行く時は付き添うので一声掛けるように、とのこと。 呼んでみるとまたしても可愛らしい看護師さんが来てしまい、オムツだけになった姿を観察される。 ちなみ起き上がるのもしんどく腰の角度が変わるだけで激痛が走った。 IMG_0905 あとはひたすら本を読んだり映画を見たりして過ごし、術後3日目には退院。 正直もう少し入院していたいと思うくらいには痛みがあった。

鼠径ヘルニアの処置は二通りあり、穴があいた腹膜をシート状のもので塞ぐか、糸で縫い縛るか。 筆者は後者である。処置によって術後の回復はだいぶ違う模様。日帰り入院などとても無理。 長年に渡り体調不良の原因であったヘルニアを治療し、心身ともに軽くなった。(実際は重くなった。ダイエット宣言2015) 鼠径ヘルニアは放っておくと場合によっては命に関わるので、半分に剃毛されたりオムツ姿を観察されようとも早めに手を打っておくのが賢明である。

最後に、最近では看護師というようであるがあえて看護婦と言わせてもらおう! 看護婦さんていいよね。